Fairstart Global - JAPAN -
家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」
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セッション9を始める前に...

セッション9. 安全基地モデル - 家族のような一体感と社会的つながりの形成

実践内容

  • 健全な子どもの成長のための二大原則を理解する
  • どうすればこの二大原則を取り入れられるかについて話し合い、計画する

セッションの主題

このトレーニングセッションでは、少数の安定した養育者との親しみのある長期的つながりと、仲間集団や養育者への所属感(帰属意識)という二大原則について学びます。 続いて、(地域の労働基準や勤務時間に関する関係者の総意に応じて)スタッフとリーダーにできることと、日中に同一の養育者を長い年月をかけて必要とする子どもたちとの間のバランスを最適に保てるよう、作業スケジュール(勤務表)の話し合いと見直しをします。 そのため、このセッションには、施設のリーダーのほかに、スタッフの労働時間/条件の管理者も出席する必要があります。

セッションの目標

健全な愛着を覚え、社会の一員になるには、親許で暮らせない子どもたちはもちろんのこと、誰であっても原則的に、2つの社会的欲求が満たされなければなりません。 (1)少数かつ特定の養育者との安定したつながり。これは3歳未満の子どもたちの健全な愛着形成において特に重要です。 (2)特定の仲間集団や大人へとの所属感。2歳以上の子どもたちには、「仲間」とのつながりもまた、「親代わり」である養育者との安定したつながりを持つことと同様に重要です。 これら2つの要素は、子どもの社会的つながりにおける一貫性(継続性)と呼ばれます。 したがって、このセッションの目標は、養育者と一体感のある集団(仲間)を一貫して与えることを重視した日課と勤務体制に最適化するには、どうすればよいかについて話し合い、(いずれ)決めることです。 そうすることで、一定の養育者が一定グループの子どもたちと、日中の長い時間を過ごすことができます。

「私たちは、子どもたちを寝かしつけてくれる人と起こしてくれる人は異なるということを子どもたちに伝える方法を選びました。 例えば、私が施設から自宅に帰るときは、 「明日、○○ちゃんと楽しい1日が過ごせるように、おうちへ帰って休憩してくるわ。 明日まで、○○ちゃんに会えなくて寂しいけど、○○さん(別の養育者)も○○ちゃんに会えなくて寂しいって思っていたから、今日はこれから○○ちゃんに会えることを楽しみにしているのよ」 このようなやり方で私たちは問題を解決しました。
- スタッフの体験談 -

「私たちの施設では、ルールをたくさん作りました。 家庭的な環境を作るために、スタッフの制服を廃止し、快適な普段着を着ることにしました。 子どもたちの部屋はもともと家庭的な雰囲気でしたが、少し変化を加えて、例えば、羊皮をみつけたので、それをおむつ替えのときに使用しています。 また、赤ちゃんたちがお互いに顔を見て遊べるように床に毛布を広げて赤ちゃんのための広場も、一日の特定の時間に用意しています。 兄弟のように、年上の子どもたちが年下の子どもたちの面倒をみられるような工夫もしました。 このような取り組みにより、絆が深まりました。」
- スタッフの体験談 -

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