セッション8. トレーニングの中間確認
里親としての能力開発について振り返る
この評価を行う最適な方法は、里親同士で以下の質問について話し合い、考えることです。
その前に、プログラム開始前に記入した里親用の安全基地スコアカードの内容を読み返して、自分の考えを整理してください。
スーパーバイザーとともにグループでこのプログラムを進めている場合は、以下の質問をスーパーバイザーが里親に問い、指導者が里親の返答を記録しても構いません。
では、以下の質問について考えてみます。
子どもの発達 (スコアカードの最初の部分で里子の生い立ちについての質問に関すること)
- 里子は里親家庭に安心していると思うか?
- 里子は探索と学習に意欲的か、それとも不安定で探求心に欠けているか?
- 里子の発達は自分の期待通りに進んでいるか?
- 里子の行動において、最も進展が見られることはどんなことか?
- 里子との社会的つながりにおいて、依然として難しいことは何か?
- (該当する場合)里親と里子の実親との連携はどうか?
- 実親との連携の仕方を見つけることはできたか?
- 里子との最も大切な経験は何か。これまでの自分の行動の中で、最も成果があったことは何か?また、最も効果がなかったことは何か?
公的機関(児童相談所など)との関係(スコアカードの質問1~4に相当)
- 里子のソーシャルワーカーとの連携はどう発展したか?
- スーパーバイザーや里親支援機関の管理者との関係はどう発展したか?
- 最も満足していることは何か?
- 現在の連携状態を考えたときに、(里親支援機関から)どのような支援があるとよいか。里子を養育する上で自分は最も必要としていることは何か。
家族との関係(スコアカードの質問5~11に相当)
- 里子を養育することが自分たち夫婦の関係にどう影響したか?
- (家族との)関係は改善したか、それとも困難になったか?
- (該当する場合)里子を養育することが自分の実の子ども(たち)との関係にどう影響したか?
- (該当する場合)里子との生活から自分の実の子ども(たち)は何を学んだか?子ども(たち)は責任感と理解を示すようになったか、それとも自分が里子を養育することを重荷に感じているか?
- 友人、親せき、および隣人は里子の養育について理解を示し、協力的になったか?
- 実親は、実子が里子として里親と生活することを受け入れたか?
- 里子は自分が里子であることを以前よりも納得してきているか?
- 上記のうち、改善したと思うことはどれか、また依然として改善が必要なことはどれか?
健全な愛着を促す里親の行動(スコアカードの質問の12~19に相当)
- 里子への反応の仕方が、子どもにとって予測可能で一貫しているようになったか?
- (里子の反応に)敏感になったか?
- あやすこと、なぐさめることを里子が求められる身近な存在になったか?
- (里子が感情的になっているときに)里子の感情に流されず、里子の気持ちを理解しているか(受け入れているか)?
- 里子が感じていることや考えていること、里子が他の人のことをどう理解するかについて、里子と考えているか?
- 健全な親の行動を実践することについて何を学んだか?
- 里子に対する健全な親としての行動の中で、最も難しかったことは何か?
里子の仲間との関係についての取り組み(スコアカードの質問の20~23に相当)
- 里子と里子の仲間との関係はどうか?
- 里子には友達がいるか?その関係をどうサポートしているか?
- 里子が友達を作り、つながりを持つことが里子にとって依然として難しいことは何か?
- 他の養育者(学校の先生、保母さん、課外活動のインストラクターなど)と良好な関係を築いたか?