Fairstart Global - JAPAN -
家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」

トピックA: プログラムの使い方

このプログラムには、スコアカードとセッションという2つの要素があります。 これに加えて、第三の重要な要素として、トレーニングで学んだことを振り返り、それが子どもの養育にどう影響するのかを考えることが挙げられます。
スコアカードは、セッション前の準備に使うものであり、さらにセッション後にも学んだことを振り返り、それを自分なりにどう実践していくかを考える ためのものです。 スコアカードは、「スーパーバイザーやソーシャルワーカーと協力」して、日々の養育実践の最重要点への取り組みを促すツールであり、 スコアカードに記載されている養育実践についての一連の質問に回答を記入しながら、良質の養育実践をすることへの理解(どのような養育が適切なのか、なぜそれが適切なのか)を深めていきます。 その中で、自分の養育実践の問題点とその理由も見つけることができます。
スコアカードへの記入と採点が完了すると、それが、セッションへの取り組みを開始するために現状を明確に捉えた土台になります。

A: スコアカードを使用する

里親2人が里子の養育について
スコアカードの質問に回答している様子

(動画の言語:デンマーク語)

スコアカードを使用して、自分の里親養育の現状を把握することがこのプログラムの最初のステップです。 トレーニングプログラムを進めながら、自分のスコアカードの内容を読み返す必要が出てくることがあるため、プログラム期間中、スコアカードを大切に保管してください。 重要な記録ですので、 可能であれば、コピーを取っておくことをお勧めします。

  1. メニューの「スコアカード」をクリックして、「里親用スコアカード」を開き、印刷するか、 または、スーパーバイザーまたはプログラムトレーナーからスコアカードを受け取ります。
  2. 夫婦でこのプログラムを進める場合は、夫婦で2時間程度の時間を確保して、スコアカードの質問に回答してください。 スコアカードはテストではありません。このプログラムを進める中で、重点を置くべき点を特定して、対策を練るためのツールです。 また、専門家、家族、および友人との社会的つながりの概要を明らかにすることもなります。 里子を見つめることで、里親とそれを取り囲む人々の鳥瞰図を捉えるようなものです。 この鳥瞰図を基に、里親として取り組まなければならないことを判断することができます。
  3. すべての質問に回答したら、手順に従って、平均点を算出します。
  4. 続いて、トレーニングに取り組みながら、何に重点を置くべきかを判断します。スコアカードに取り組む中で生じた数多くの質問の答えをこのプログラムを通じて見つけることができるでしょう。
スコアカードが完成したら、再びこのページを開いてください。

B: 15回のセッションの進め方

セッションAでは、スコアカードの質問への回答、省察、話し合いを通じて、自分の里親養育と里子について一般的な見解を明らかにし、 重点的に取り組み、知識を深めるべき部分を決めました。

メニューにある「セッション」をクリックすると、

  1. 全15回で構成されたセッションの見出しが表示される。
  2. その一つをクリックすると、その見出しに関係する情報、様々なアイデアや考えについて文章や動画が表示される。

各セッションを通じて、知識を深め、インスピレーションを得ることができます。 各セッションを2週間または月に1回のペースで進めることをお勧めします。 必要に応じて、セッションを繰り返すこともできます。 また、スキルや能力を各セッションで積み上げられるよう構成されているため、セッション1からセッション15まで順番に進めていくことをお勧めします。

セッションの内容

各セッションにはトピックが用意されていて、例えば、セッション4は「愛着理論の基本的な理解」 というトピックのもとで、それに関係する重要な専門的経験と理論を提示する文章やビデオが紹介されています。

各セッションでは、そのセッションで学んだことを振り返り、考え、実践計画を立てるよう求められます。 学んだことをどう実践するかについて独自のアイデアを見つけることに積極的に取り組まなければなりません。 このプログラムを通じて深めた知識を自らの里親養育に最適化できるのは、それに実際に携わる自分だけです。

各セッションの終わりには、次のセッションを開始する準備ができるまでの間、自分のアイデアや計画をどう実践するかについて書き出しますが、 どのセッションにも、そのための活動の提案や参考になるアイデアが提供されています。

つまり、セッション中に学び、計画したことを、次のセッションまでの間に実践するということです。

実践中は、携帯電話のカメラやビデオカメラを使用して、里子と接する自分の活動を記録するとよいでしょう。 また、多くの場合、日々の記録を読み返してはじめて、進捗度を把握することができるため、日誌を付けることもお勧めします。子どもが大きくなってから、一 連の大切な養育記録をその子と共有することができます。注意しなければならないこととして、このトレーニングプログラムに関係のない人が、この養育記録 (写真、ビデオ、日誌)を絶対に閲覧できないようにしてください(プライバシー保護)。 この養育記録は里親とそのスーパーバイザーが守らなければならない機密情報です。

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