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家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」

トピックA:子どもを里親養育に託す実親の典型例

里親養育に子どもを託す実親の特徴のいくつかを読みながら、どれが自分の里子の実親の特徴に当てはまるかを考えます。

1. 事情により子どもを手放すことを余儀なくされた標準的な実親

健全な養育者でありながら、外的要因により、実子を里親養育に託すことが最善であるとの決断を強いられることがあります。

例えば、

A. 未婚のまま妊娠したために家族から追い出された場合、または父親と母親が親として子を育てるには若すぎる場合。

B. 両親が諸事情によりトラウマを抱えている場合。例えば、レイプ被害者、地震や洪水などの被災者、経済不況、解雇などによる経済的困難、深刻な身体的疾患による障がい、または父親と母親のどちらか一方または両方の死亡など。

C. 重度の先天性障害、早産、低出生体重、または出生時にさまざまな合併症を患った子どもを有する家族の場合。

D. 母親が赤ちゃんとの物理的接触を全く持たなかった場合。例えば、赤ちゃんが新生児室に隔離されていた場合や出生後に保育器で長い時間を過ごした場合など。 出生後に親と子が物理的に隔離されると、赤ちゃんに愛着を抱くことが難しくなり、多くの場合、子どもを放棄することに至る。

実親についての考察
里子の実親は概して、上記の特徴のいずれかに該当するか?

はい または いいえ

一般に、外的要因により実子を手放すことが強いられた実親との連携は、実親には子どもを育てる能力があることを意味し、実親の事情に対する里親の配慮と理解を必要とします。
この場合の実親の多くが、実子を里親養育に託さなければならない理由を理解しているため、里親が実親を支援するように、実親も里親を支援できるようになります。

不安定な実親

A. 実親のどちから一方または両方が、自らの命さえも守れないことが慢性化し、たとえ実子を愛していても、実質的に実子を安全に育てることができないおそれの ある場合。 このような家庭からの里子は、幼少期のデプリベーション((母性)剥奪)により深刻な愛着の問題を抱えていることが多い(詳細はセッション4および5を参照 のこと)。

B. 父親(継父)の入れ替わりが頻繁に起こる家庭(母親が大人と同様、子どもとの長期的な関係も築けないという表れ)、 妻子に対する夫の暴力がある家庭、または 親として責任を持てる父親(夫)がいない家庭。
C. 母親(または父親)自身が、幼少期にデプリベーションを経験し、母性的/父性的な養育を受けられなかった場合。 そのような両親は情緒的に極めて未熟であることがあり、親としてよりも、子どものように振る舞うことがある。例えば、衝動的である、約束を守れない、決めたことを実行できない、社会的状況での協調感の欠如など。

D. (子どもが生まれてから3歳になるまでの間)の主な養育者(母親/父親)が精神医学上の問題を抱えている家庭。 例えば、統合失調症、双極性障がい(躁うつ病)、境界性人格障がい、産後に長引く重度のうつ(産後うつ病)、出産に伴う精神病など。 つまり、母親または父親は、精神医学的な病気を患い、幼い実子を育てることができない場合。

E. 親のどちらかまたは両方が、アルコールまたは薬物濫用の問題を抱えているか、および/または犯罪行為に加担している家庭。

F. 親自身が出生直後に極めて劣質の孤児院で育ち、養育者が激しく入れ替わり、殆どケアを受けられなかった場合。 孤児院の中には、人材不足であったり、健全な養育をすることが困難であったりする場合があり、養育者が子どもたちの社会的および情緒的つながりに取り組む ことができないことがある。

実親についての考察
里子の実親(または最初の養育者)は概して、上記の特徴のいずれかに該当すると思うか?

はい または いいえ

一般に、不安定な実親との連携は、里親にとって、とても困難なことです。 上述の特徴が里子の実親と合致するほど、里親にとって、連携のための苦労が多くなります。 不安定な実親は、実子を育てるということだけでなく、実親が遭遇する権限機関、自分の家族、里親を含む社会的につながりのある人たちとの付き合いにも大きな問題を抱えています。

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