トピックA: 思春期についての対話
思春期の変化は、若者を不安にさせるものです。 思春期に予想されることについて、子どもの頃から準備しておくと、不安を和らげることができます。 日常的な対話の中で、身体の変化、異性についての考え、里親との関係にどのように移り変わるかを、子どもに話しておくことができます。(A) セッションの始めに出てきた質問の考えを踏まえて、自分の思春期がどうだったかを子どもに話す。 辛かったことは何か。それをどう乗り越えて、成熟した大人に成長したか。(B) 思春期の子どもがなぜ、反抗的になり、里親や実親に失望するかについて、特別に話す。 思春期のそのような感情は自然なことであるということを説明し、そのような振る舞いをする子どもを責めず、また個人的に受け止めないようにする。 当然のことながら、里親には依然として家族内での振る舞い方のリールがあります。
このような話を子どもにしても、その時は興味を示さないかもしれませんが、年頃になってから、説明されたときにこのことを思い出せるため、将来に改めて話す際の切り口になります。
思春期の子どもには、お手本となる存在が必要であり、興味の対象になりますが、里親家庭に、その子の経験に相応するお手本役が必ずしもいるとは限りません。
子どもたちは一般に、混乱や葛藤のある境遇を持つ同年代の子どもに関する書籍などに関心を持ちます。
『苦悩』と題するビデオでは、養子縁組された24歳の女性について説明しています。その女性は、2つの家族を持つという生い立ちでのアイデンティティ形成に何年もかけて取り組んだことを回想しています。年頃の里子とこのビデオを一緒に観ることをお勧めします。ビデオを観てから、その女性の人生談を聞いて、どのようなことに気が付いたか、その女性の人生談から何を学んだか、といったことを話し合うとよいでしょう。里子と一緒に観る前に、里親だけでこのビデオを観て、年頃の里子とのアイデンティティに関する対話の中心となるトピックについて考えておくとよいでしょう。
The Struggle/De Worsteling
Suzanne over haar adoptie
© Universiteit Utrecht, Afdeling Adoptie, David Blitz productions
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里子に、アイデンティティの発達(疑心、夢、問題、および欲望)についてのそれぞれの考えが盛り込まれたビデオインタビューを作成するよう提案します。里子が友達と一緒にビデオを作成して、発表してもかまいません。このビデオのコピーをその子自身のライフストーリーの一部として里子が里親ものとを巣立つ際に渡せるように保管しておくとよいでしょう。