トピックC: アフターケアの準備
里親のもとから巣立って、自立した生活を始めることは、里子の人生において大きな難所であり、若者が経験する孤独感は特に重圧となるため、アフ ターケアシステムが必要になります。 ただし、多くの国において、先進国であっても、里親のもとを離れてからの専門家によるアフターケアシステムは確立されていないという 悲しい現実があります。数多くの研究によって、アフターケアには、里親のもとを巣立って間もない若者に極めて良好な効果があると指摘されています。
さらに、里親のもとを巣立ってからの自立した生活に向けて、どう備えるかについて、経験をするであろうことについての対策も含めて、若者たちと話し合うこ ともできます。里親養育が終わる数年前から、推奨されるアフターケアについて権限機関に相談することで、若者が遭遇する問題を未然に防止できることもあり ます。 国によっては、若者が里親のもとを巣立ってから、その若者と定期的に顔を合わせて、日常生活に馴染めるよう支援する相談役が付くことがあります。 また、研究では、若者が里親のもとを巣立つ際に、例えば、一つ屋根の下で専門家から日常生活についての支援を受けながら、同世代の若者たちと共同生活をするなど、最初のうちは仲間がいると、物事が円滑に進むことが判明しています。