Fairstart Global - JAPAN -
家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」

トピックB: 押し付けることから同意を求める方向へ

思春期の子どもたちに特に必要なのは、(子どものすることに挑発されずに、優しくかつ率直に接して、飾り気のない)寛容さと頑固さのバランスが取れる養育 者です。 そのような養育者であり続けるために、スタッフとして子どもからのどの要求に交渉の余地があり、どの要求が言語道断であるかという考えを自分の中で明らか にしておくことができます。 スタッフの限界が試される際には、これをを知っておくことが重要です。 本質的に10代の若者とのふれあいではどこが限界になるか試されるものであるため、スタッフ自身が考えを明確にしておく必要があります。
役に立つルール:10代の子がどれほど未熟な振る舞いをしようとも、その子の「大人の部分」に話しかける

子どもたちが10代になると、大人の養育者と子どもとの力関係(ルール)が薄れるため、子どもたちと協調するための他の方法を探す必要が出てきます。
そこで、「契約を交わす」というアイデアが役に立ちます。

  • 例えば、以下のような趣旨の話を10代の子どもたちにします。
    成長して、色々なことができる人になったのだから、 何かをする権利やおこずかいが欲しいときは、その対価としての義務を果たさなければならない。 だから、毎日しなければならないことや門限の他に、自分で決められる権限が与えられて、自分で決めたことについては文句を言わずに守るという契約(約束) を交わすことにする。 この契約で子どもとスタッフが同意したことを、子どもまたはスタッフが守れなかった場合にはどうするかということも、この契約に含まれる。 そこでまず、その契約を一緒に作ることから始めるが、お互いに約束しなければならないことについて何か提案はあるか、子どもにとって重要なことはなにか。

  • このプロセスは、10代グループとスタッフグループ間の交渉と対話の機会として計画することができます。 例えば、毎週月曜日に、10代の子どもたちがその週にしたいことを出し合い、子どもたちのうち何人かを「共同スタッフ」として希望するアクティビティの準 備や社会的な環境に対する責任を持たせることができます。

仲間グループ(友達、同級生)の重要度と仲間意識は、スタッフが考えているよりも、はるかに重要になることがあります。 これは一般によくあることであるため、若者が抱える友達との体面的な問題について、スタッフは子どもにとって「聞いてくれる人、話せる人」である必要があ ります。 問題を解決するための提案が常にできなくても、話をすること自体、さらに受け入れる姿勢というものが、子どもにとって大きな支えになります。
施設で育ったとある青年は養育者について、以下のように回想しています。 「○○さん(スタッフの名前)にはいつでも、何でも話ができた。○○さんは私の話をただ聞いてくれて、私を責めることは決してなかった。」

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