Fairstart Global - JAPAN -
家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」

開発プロセスの回想と反省

組織に変革をもたらそうとするとき、それがいとも簡単にできることもあれば、問題に遭遇することもあります。実践開発に向けて、ここまでやり遂げることが できたのは素晴らしいことです。 今回のセッションではまず、セッション1~3の内容と実践活動を振り返り、その間に経験したことについてまとめます。 続いて、プログラムを通じた活動についてお互いにインタビューを行い、今後のセッションに向けて、連携についての問題点を解決し、可能な限りお互いに助け 合うための話し合いをします。この話し合いには、施設の運営者や管理者(リーダー)も参加することが重要です。

A. セッションの内容と実践活動を振り返る

ここでは、セッション1~3の内容を簡単に復習します。
インストラクターから出される質問に、手短に回答してください。
所要時間 20~40分

セッション1 「愛着」

セッション1では、ボウルビィの愛着理論、つまり、セキュアベース(安全基地)探し(愛着行動)の概念と、安心感を得られた子どもただけが探索行動を始める理由について学びました。

  • 日々の実践の中で、この理論に注意してみたり、顧みたりすることはあるか。
  • この理論を学んだことにより、子どもたちとの接し方に変化はあったか。
  • 「愛着行動」および「探索行動」の動画記録を作成することはできたか。

セッション2 「専門的養育とは」

セッション2では、人とのつながりを子どもたちに教えることの大切さを理解するとともに、実践タスクを日課にすることに取り組みました。

  • 日常的実践と日課での子どもたちとの接し方にどう影響したか。

また、安心感を与える養育者の在り方(頻繁に反応して、積極的に触れ合うこと、子どもの感情に敏感になること、子どもが親しみやすい存在になるこ と、子どもが悲しんでいるときに子どもの身になって気持ちを理解すること、子どもが(新生児であっても)感じていること、考えていること、話していること に興味を持って接する)について学びました。

  • これらの要素について、どのように取り組むことを決めて、セッション間にどのような成果が得られたか。

セッション3 「親許を離れた子どもたちの不安定な愛着パターン」

セッション3では、生後2年間に十分な愛情を受けられなかった乳幼児の多くが呈する3つの愛着パターンについて学びました。
この3つのパターンとは

    • 不安定な回避型愛着行動
    • 不安定な両価型(抵抗型)愛着行動
    • 不安定な無秩序型(混乱型)愛着行動
  • スタッフに対してこのような行動を呈する子どもはいる(いた)か。
  • このような行動を呈する子どもとの接し方についての推奨事項のいずれか1つでも採用したか。
  • 効果はあったか。
  • 不安定な愛着行動を呈する子どもたちと根気よく、理解のある接し方をするようになったか。

セッション4 「専門的養育の実践アプローチ」

セッション4では、人とのつながりを子どもたちに教えることの大切さを理解するとともに、実践タスクを日課にすることに取り組みました。

  • 日常的実践と日課での子どもたちとの接し方にどう影響したか。

また、安心感を与える養育者の在り方(頻繁に反応して、積極的に触れ合うこと、子どもの感情に敏感になること、子どもが親しみやすい存在になるこ と、子どもが悲しんでいるときに子どもの身になって気持ちを理解すること、子どもが(新生児であっても)感じていること、考えていること、話していること に興味を持って接する)について学びました。

  • これらの要素について、どのように取り組むことを決めて、セッション間にどのような成果が得られたか。

セッション5 「子どもたちの不安定な愛着反応」

セッション3では、生後2年間に十分な愛情を受けられなかった乳幼児の多くが呈する3つの愛着パターンについて学びました。
この3つのパターンとは 不安定な回避型、不安定な両価型(抵抗型)、不安定な無秩序型(混乱型)です。

  • スタッフに対してこのような行動を呈する子どもはいる(いた)か。
  • このような行動を呈する子どもとの接し方についての推奨事項のいずれか1つでも採用したか。
  • 効果はあったか。 不安定な愛着行動を呈する子どもたちと根気よく、理解のある接し方をするようになったか。

セッション6 「喪失からの立ち直り」

セッション6では、大切な人と別れという経験を子どもたちが乗り越えられるように手助けして、その経験を子どもたちが強くなるためのきっかけとして捉えることに取り組みました。

  • 大切な人との別れについての自分自身の人生経験に重ね合わせて、子どもたちとの対話に臨んだか。
  • アクティビティ、ビデオ撮影、対話を通じて、大切な人との別れについて子どもたちが自由に話せる開かれた環境を作ることができたか。

セッション7 「人格形成」

セッション7では、生みの親と育ての親がいることについて、子どもたちが意欲的に前向きな考え方ができるよう手助けすることに取り組みました。

  • 生みの親と育ての親がいるということに子どもたちが意欲的に向き合えるよう手助けする方法を見つけることはできたか。
  • このセッションで得た最も貴重な経験は何か。

グループでの話し合い

(10分間)

  • 繰り返したいセッション、理論、実践はあるか。
  • このプログラムでの取り組みは、参加者の知識、価値、および実践にどう影響したか。

B. 教育プログラムを通じた相互理解および協力のためのインタビュー

リーダー(施設の運営者や管理者)もこのセッションに参加してください。 このセクションでは、参加者全員の役割、関係、および相互支援について明らかにするための3種類のインタビューを行います。

  • まず、発言をメモして、セッションの終わりにまとめる書記係を決める。
  • インタビューする人とインタビューされる人を選び、それ以外の全員がそのインタビューの聞き手役になる。
  • 各インタビューの所要時間は10分程度。各インタビュー後、聞き手役はそのインタビューのフィードバックを提供する(5分程度)。
  • インタビューする人は質問をして、インタビューされる人はよく考えてからその答えを出す。
  • 聞き手役がインタビュー中に発言したり、インタビューを中断したりしてはならない。

インタビュー1: スタッフからリーダー/マネージャーへのインタビュー

  1. フェアスタートプログラムを採用することにした理由は何ですか。
  2. フェアスタートプログラムを採用していることについて、上司はサポートや関心を示していますか。
  3. リーダーとしてこのプログラムから得られたものは何ですか。
  4. このプログラムを実施しているリーダーとしての自分の問題点(実践活動、参加者の連携など)を3つ挙げてください。
  5. インストラクターおよびスタッフのプログラムへの取り組み方において、良い点を3つ挙げてください。
  6. インストラクターおよびスタッフのプログラムへの取り組み方において、改善点を3つ挙げてください。
  7. プログラムの今後の取り組みにおいて、リーダーとして、インストラクターおよびスタッフに協力してもらいたい点を3つ挙げてください。

5分間: 聞き手役のスタッフとインストラクターはインタビューについてのフィードバックを提供します。その間、インタビューした人とリーダーは何ら反論することなく、フィードバックを聞いてください。
10分間: 全員で話し合いをして、結論を出します。 リーダーとの連携という点において、スタッフとインストラクターが重点的に取り組むべきことについて、話し合い、まとめる。 書記係はこの話し合いの要点を記録すること。


インタビュー2: リーダー/マネージャーからインストラクターへのインタビュー

  1. このプログラムにおけるインストラクターとしての役割をどう思いますか。難しいことは何ですか。この役割への意欲を奮い立たせるものは何ですか。
  2. リーダーとの連携は取れていますか。 リーダーが改善または調節すべきことはありますか。
  3. セッションの進行や、セッション間の実践について、難しいことは何ですか、意欲を奮い立たせるものは何ですか。
  4. セッション1において、インストラクターはスタッフに対して、お互いに協力しながら、内容を理解し、セッションに積極的に参加し、意見を発言し、 セッション間の実践活動に意欲的に取り組むよう指示しました。これについて、スタッフは協力的だと思いますか。 資料を活用して、セッション間の実践に取り込むことに力を注いでいますか。 そうでない場合は、そうしない理由は何ですか。
  5. このプログラムを進行しているインストラクターとしての自分の問題点(実践活動、参加者の連携など)を3つ挙げてください。
  6. インストラクターおよびスタッフのプログラムへの取り組み方において、良い点を3つ挙げてください。
  7. スタッフのプログラムへの取り組み方において、改善点を3つ挙げてください。
  8. プログラムの今後の取り組みにおいて、インストラクターとして、リーダーおよびスタッフに協力してもらいたい点を3つ挙げてください。

5 分間: 聞き手役のスタッフとリーダーはインタビューについてのフィードバックを提供します。その間、インタビューした人とインストラクターは何ら反論することなく、フィードバックを聞いてください。
10分間: 全員で話し合いをして、結論を出します。 インストラクターとの連携という点において、スタッフとリーダーが重点的に取り組むべきことについて、話し合い、まとめる。 書記係がそれを記録してください。


インタビュー3: リーダーおよびインストラクターからスタッフへのインタビュー

  1. このプログラムにおけるスタッフとしての役割をどう思いますか。難しいことは何ですか。この役割への意欲を奮い立たせるものは何ですか。
  2. リーダーおよびインストラクターとの協力関係はどうですか。リーダーおよびインストラクターが改善または調節すべきことはありますか。
  3. セッション中の取り組みや、セッション間の実践について、難しいことは何ですか、満足していることは何ですか。
  4. セッション1において、スタッフは、お互いに協力しながら、内容を理解し、セッションに積極的に参加し、意見を発言し、セッション間の実践活動に 意欲的に取り組むよう指示されました。これについて、お互いに協力できてきますか。そうすることの障害になっているものはありますか。 資料を活用して、セッション間の実践に取り込むことの障害になっているものはありますか。 ある場合は、具体的にお答えください。
  5. このプログラムに取り組んでいるスタッフとしての自分の問題点(実践活動、参加者の連携など)を3つ挙げてください。
  6. インストラクターおよびリーダーのプログラムへの取り組み方において、良い点を3つ挙げてください。
  7. リーダーおよびインストラクターのプログラムへの取り組み方において、改善点を3つ挙げてください。
  8. プログラムの今後の取り組みにおいて、スタッフとして、インストラクターおよびリーダーに協力してもらいたい点を3つ挙げてください。

注記: スタッフのインタビューでは、リーダーがインタビューするグループと、インストラクターがインタビューするグループとに分けるとよいでしょう。 インタビューごとに書記係を決めてください。
5 分間: 聞き手役のインストラクターとリーダーはインタビューについてのフィードバックを提供します。その間、スタッフは何ら反論することなく、フィードバックを聞いてください。
10分間 全員で話し合いをして、結論を出します。 スタッフとの連携という点において、インストラクターとリーダーが重点的に取り組むべきことについて、話し合い、まとめる。 書記係がそれを記録してください。


プログラム開発の改善を絞る

ここで、10分間の休憩を取ります。その間に、書記係がまとめた記録を黒板に書き出すか、または参加者全員が見えるところに表示します。

  • どうすれば、リーダーに協力できるか。 リーダーが必要としてるものは何か。
  • どうすれば、インストラクターに協力できるか。 インストラクターが必要としてるものは何か。
  • どうすれば、スタッフに協力できるか。 スタッフが必要としてるものは何か。

話し合いと決定

(15分間)

リーダー、インストラクター、およびスタッフがお互いに協力し合うために、実行可能なことについての話し合いと提案を行います。 提案は、現実的かつ実用的なものである必要があります。
書記係は、お互いに協力し合うために決定されたこと、それが実施されているかどうかを確認する担当者を記録します。

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