トピック:開発プロセスの回想と反省
組織に変革をもたらそうとするとき、それがいとも簡単にできることもあれば、問題に遭遇することもあります。実践開発に向けて、ここまでやり遂げることができたのは素晴らしいことです。
- 今回のセッションではまず、セッション1~5の内容と実践活動を振り返り、その間に経験したことについてまとめます。
- 続いて、プログラムを通じた活動についてお互いにインタビューを行い、今後のセッションに向けて、連携についての問題点を解決し、可能な限りお互いに助け合うための話し合いをします。
この話し合いには、施設の運営者や管理者(リーダー)も参加することが重要です。
セッションの内容と実践活動を振り返る
ここでは、セッション1~5の概要とそれについてのコメントを問う質問が用意されています。インストラクターが質問を読み上げ、それに対してスタッフがコメントを述べるという形式で進めてください。
所要時間 20~40分
セッション1
セッション1では、このプログラムの説明とプログラムへの協力の仕方について学びました。
- これについて不明な点はあるか?懸念していることはあるか?
養育者のケア、別れ、喪失に対する子どもたちの反応を理解するための情報源として、スタッフ個人の養育と喪失の経験についてお互いにインタビューしたことを思い出してください。
- その後、自分が子どもの頃に反応したように、反応するようになった子どもたちに気が付いたか?自分の親の育ててくれたやり方や親が教えてくれた価値観について、じっくり考えたか? どのようにそれが養育者の役割を理解する上で役に立ったか?
このセッションでは、養育者が子どもたちのそばから離れるときの様子をビデオに収めるか、または観察日誌をつけるという提案がありました。
- 実践できたか?そこからどのような成果が得られたか?ビデオ記録や観察日誌は安全なところに保管されているか?
セッション2
セッション2では、安全基地を求める行動(愛着行動)のコンセプト、子どもたちは安心感を得てはじめて探索行動を始めることなど、ボウルビィの愛着理論について学びました。
- 日々の実践の中で、この理論に注意してみたり、考えてみたりすることはあるか?
- この理論を学ぶことで、子どもたちとの接し方に変化はあったか?
- 「愛着行動」および「探索行動」の動画記録を作成することはできたか?
セッション3
セッション3では、人とのつながりを子どもたちに教えることの大切さを理解するとともに、実践タスクを日課にすることに取り組みました。
- 日常的実践と日課での子どもたちとの接し方にどう影響したか。
また、安心感を与える養育者の在り方(頻繁に反応して、積極的に触れ合うこと、子どもの感情に敏感になること、子どもが親しみやすい存在になること、子どもが悲しんでいるときに子どもの身になって気持ちを理解すること、子どもが(新生児であっても)感じていること、考えていること、話していることに興味を持って接する)について学びました。
- これらの要素についての取り組みをどう決めて、セッション間にどのような成果が得られたか?
セッション4
セッション4では、組織の病院モデルと、これによる子どもの発達への悪影響について学びました。
- その際に撮影したビデオ記録や病院モデルの実践および価値観のチェックリストは、自分の実践や価値観にどのように影響したか?
- 日課をこなす中で、それまでとは異なることを実践するのは困難だったか?
セッション5
セッション5では、生後2年間に十分な愛情を受けられなかった乳幼児の多くが呈する3つの愛着パターン(不安定な回避型、不安定な両極型、不安定な無秩序型)について学びました。- スタッフに対してこのような行動を呈する子どもはいる(いた)か?
- このような行動を呈する子どもとの接し方についての推奨事項のどれか1つでも採用したか?
- 効果はあったか?不安定な愛着行動を呈する子どもたちと根気よく、理解のある接し方をするようになったか?
話し合い
10分間
- 繰り返したいセッション、理論、実践はあるか。
- このプログラムでの取り組みは、参加者の知識、価値、および実践にどう影響したか。