Fairstart Global - JAPAN -
家庭外に置かれた子どもたちを養育する施設スタッフおよび里親のための「フェアスタートトレーニング」

トピックA:基本的な愛着理論(アタッチメント) - 愛着の仕組み 2/4

愛着行動とは

生まれたばかりの赤ちゃんの脳は未熟かつ無力であるということは、哺乳類の生死を分ける大きな問題であり、その命は、大人の養育者からの外的な支えに完全に依存します

それゆえに人間には、愛着というシステムがあり、これによって赤ちゃんは安心してよいこと、守られていること、および大切にされていることを感じるようになります。

つまり、愛着行動とは、

 大人の養育者からの保護、食物、保育を求める赤ちゃんの本能です。
養育者が赤ちゃんのもとを去ると、赤ちゃんは死んでしまいます。そのため、赤ちゃんは物理的に離れることを避けようとし、離れることに対して愛着行動で反応します。

愛着システムが活発になるとき:

  1. 愛着システムは、養育者が離れる、または単に離れることへの不安があるだけでも、活発になります。
  2. 物理的に離れることを避ける行動は、赤ちゃんが生き残るための唯一の術です。
  3. 赤ちゃんは、養育者がどこかに行こうとすると、養育者にしがみついたり、泣いたり、探したり、気が沈んだり、悲しくなったり、反抗したりして、離れることを避けようとします。

これは当たり前のことで、健全な愛着行動です。養育者がどこかへ行こうとしても反応しない赤ちゃんは、養育者の愛情探しを諦めてしまった可能性があります。そのような赤ちゃんは、「とても落ち着いている」と思われてしまいがちですが、この挙動は普通ではありません。養育者がどこかへ行こうとすることに、過剰に反応する赤ちゃんは、養育者との辛い別れを経験しているか、不安を抱いてしまうような別れを経験した可能性があります。この過剰反応は、あまり健全ではありません。生みの親からの愛情を受けられなかった孤児にはとかく、このような反応が見られます。

話し合い

5分間
  • 自分の子どもが、健全な愛着行動(離れようとすると泣く、しがみつく、叫ぶ、気が沈むなど)を見せたことはあるか。
  • どのようなときに、子どもにそのような行動が見られるか。
  • そばから離れようとしても、反応しない子どもはいるか。そばから離れると、しばらくの間、過剰反応し続ける子どもはいるか。
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